映画広告は、すべて、北海道古典映画研究会の稲田博さまが収集されたものです。 稲田さまのご好意により、使わせていただいておりますので、無断転載はご遠慮くださいませ。 |
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映画広告 大都映画(1941年) |
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「柘榴一角」(’41/1) (宇家田輝雪) |
柘榴(ざくろ)一角(左半分) 大都映画春季超特作 耆宿 白井喬二 原作 俊英 湊邦三 脚色 帰還第一作 白井戦太郎 演出 (”富士”連載) 阿部九州男 近衛十四郎 大乗寺八郎 琴糸路 水川八重子 城木すみれ 小町美千代 時代劇部総動員 日柳燕石(右半分) 原作 木村毅 演出 石山稔 |
(上、下、右3枚) 「愛憎乱麻」(’41/7) (富士三介) |
大都映画初夏の超大作 愛憎乱麻 近衛十四郎 本郷秀雄 水原洋一 中野かほる 水川八重子 クモイサブロー 久松玉城 大瀬惠二郎 津島慶一郎 高村榮一 都健太郎 原作・下村悦夫 脚色・数寄屋五兵衛 撮影・金森利之 演出・マキノ眞三 埋蔵五万両の謎を秘めた真田幸村遺愛の 古鏡と秘文書を巡って愛憎二筋の もつれを追う刃影走馬燈! |
????の真田幸村遺愛の秘宝を 略奪せんと京洛を血風の巷??? 新撰組と勤王志士 激闘の中に 起る卍巴!!(?は判読不可能だが、 恐らく左の広告と同じような内容) 近衛十四郎 ・ 中野かほる 本郷秀雄 ・ 水川八重子 水原洋一 主演 大阪朝日連載小説 ー 下村悦夫原作 第三十六号 鎮西館週報 乞ご期待 |
七月の銀幕を襲う待望の新時代劇 愛憎乱麻 新鋭マキノ眞三の第一回作品完成! 近衛十四郎 本郷秀雄 水原洋一 中野かほる 水川八重子 原作・下村悦夫 脚色・数寄屋五兵衛 演出・マキノ眞三 撮影・金森利之 破邪顕正の真田幸村遺愛の秘宝を争奪せんと 京洛を血風の巷と化す新撰組と勤王志士の 激闘の中に巨財を巡って起る卍巴! 大都映画超大作! |
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(上、右2枚) 「大空の遺書」(’41/9) (大岡十次郎) |
大空の遺書(左) 不滅の勲功と鉄の意志! わが海鷲の至宝間瀬 航空特務少尉の 英霊にこの一篇を捧ぐ! 原作・間瀬一惠 演出・益田晴夫 脚色・鈴木重三郎 武蔵賛平 撮影・*藤井康次 近衛十四郎 *琴糸路 本郷秀雄 水川八重子 大瀬惠二郎 佐久間妙子 高村榮一 都健太郎 大都映画画期的空の巨篇 |
大空の遺書(右) 公開迫る! 間瀬一惠未亡人 血涙の手記 銀幕に再現! 大都映画秋の 異色野心作 原作 間瀬一惠 脚色 鈴木重三郎 武蔵賛平 演出 益田晴夫 撮影 *富澤恒夫 近衛十四郎 *琴糸路 本郷秀雄 水川八重子 都健太郎 大瀬惠二郎 |
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*「発掘された映画たち」(東京国立近代美術館フィルムセンター’08年4月〜6月)のパンフでは、 撮影は富澤恒夫、共演は琴糸路 黒須光彦 橘喜久子 香取栄二 佐久間妙子 板垣伊久雄となっている。 |
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大都の話題作だったが、ロケで土浦海軍航空隊による空中戦を撮影中、一機が墜落、 飛行兵一人が亡くなった。戦時中だったため、飛行兵は戦死ということになり、 公表されなかったが、撮影隊は暗い気持ちで仕事を続けた。 |
宮本武蔵 決戦般若坂 青年武蔵の孤剣漂々たる闘魂が挑む、巻頭般若坂に 渦巻く宝蔵院豪槍の對立血戦始末! 脚色 倉谷勇 演出 佐伯幸三 撮影 松井鴻 原作 吉川英治 孤剣武蔵放浪の第一戦!! 東西朝日新聞連載 近衛十四郎 水原洋一 阿部九州男 本郷秀雄 城木すみれ 水川八重子 久野あかね 豪華配役 大都映画空前の豪華大作 いよいよ公開! |
大都映画空前の大作 宮本武蔵 決戦般若坂 朝日新聞連載 原作 吉川英治 近衛十四郎 本郷秀雄 水原洋一 阿部九州男 水川八重子 城木すみれ 久野あかね 大岡怪童 近日公開 |
左2枚と下 「決戦般若坂」(’42/2) (宮本武蔵) 孤剣武蔵放浪の第一戦 宮本武蔵 決戦般若坂 原作 吉川英治 ・脚色 倉谷勇 演出 佐伯幸三 近衛十四郎・水川八重子 大乗寺八郎・城木すみれ 本郷秀雄 ・久野あかね ・大岡怪童 阿部九州男・横山文彦 水の巻・般若野の決戦 東西朝日新聞連載 大都映画空前の豪華作 公開迫る! 剣に生き、剣に死す、ただ一筋の道を 求めて、武蔵の孤剣漂々たる闘魂が 火華と躍る、奈良街道。 |
それまでの大都映画は、お金をかけずに早く仕上げる (そして誰にでもわかりやすい話を安く上映する)ことをモットーにしていたが、 「決戦般若坂」(奈良ロケ)は、大都映画として初めて金をかけた作品だった。 天気待ちや、NGに、大都映画人は目を見張ったそうだ。 近衛十四郎扮する宮本武蔵と、宝蔵院の日観師に扮する阿部九州男 との気迫に満ちた演技はすばらしく、お通の城木すみれの純情可憐さは 出色であった。 残念ながら、近衛がその後、実演に走ったので、続編は作られなかった。 参考資料 「もう一つの映画史 懐かしの大都映画」ノーベル書房 前ページへ / 次ページへ / ホームへ |